p405〜p438
ケアマネオンライン研修時、「読み込んでください」と言われる実務研修テキストの内容を
箇条書きで超訳します。
要約ではなく、超訳です。全ての文を箇条書きに変更しているため、文章に個人的解釈が含まれ、表現変更部分があります。
第1節 アセスメントの意義と目的
Ⅰ.運営基準上の規定
(1)アセスメントの意義
- アセスメントとは、利用者が自立した日常生活を営むうえで解決すべき課題をすること
- 情報を収集し、分析することにより利用者にどのような支援を提供すれば良いか導く
(2)アセスメントの目的
- 収集する情報には客観的事実と主観的事実がある
- 詳細な利用者の生活が理解できるよう情報収集は行われる
- ケアマネのアセスメント目的は、利用者の置かれている状況を理解すること
- ケアマネのアセスメント目的は、利用者の課題を把握していくこと
Ⅱ.協働作業としてのアセスメント
(1)協働作業であるという認識をもつ
- アセスメントはケアマネと利用者・家族、多職種が協働で行う作業
- 利用者自身の自己覚知と自己決定が重要
- 利用者の目標に向かって問題解決をしていく支援を多職種で行うことが自立支援
(2)アセスメントの全体像
ⅰ.主訴に関する同意
- 利用者の主訴の情報収集
- 利用者の主訴をケアマネが言語化する
- 利用者とケアマネの間で主訴を共有し同意を得る
ⅱ.顕在化している課題に関する同意
- 利用者の主訴について具体的な内容を情報収集する
- 具体的に表現した主訴についてケアマネが言語化する
- 利用者とケアマネの間で顕在化している課題について共有し同意を得る
ⅲ.潜在化している課題に関する同意その2
- 利用者・家族の潜在化している課題を確認する
- 課題が推測できる場合にはケアマネが言語化し、確認する
- 利用者とケアマネの間で潜在化している課題について共有し同意を得る
ⅳ.生活ニーズに関する同意
- 得られた情報から生活ニーズをケアマネが言語化していく
- 利用者とケアマネの間で生活ニーズについて共有し同意を得る
ⅴ.目標に対する同意
- 課題が解決された場合の生活について明らかにし、目標設定する
- 目標をケアマネが言語化する
- 利用者とケアマネの間で目標について共有し合意する
- 状況によって相手をねぎらい、信頼関係を構築する
- アセスメントによって利用者像を知り、目標を探ることができる
(3)アセスメントの視点
ⅰ.全体像の理解
- 利用者が抱える生活上の問題はさまざまな要素が相互に関連して起こっている
- 利用者が把握していない潜在的な課題を明らかにしていくことが必要
ⅱ.自立支援と尊厳の保持
- ケアマネが常に意識して取り組むべき課題
- 利用者が望む暮らしを実現するための支援
- 利用者主体となり、選択し、積極的に生きていくことが尊厳の保持の原則
ⅲ.生活の質の維持・向上
- 利用者の自立が重要
- QOLが向上していくことが居宅サービス計画の目的
ⅳ.役割の再構築や新たな役割の獲得
- ICFの考え方は、利用者に関わるケアチームの共通言語
- 生活機能の維持・向上は手段
- 利用者の役割の再構築・新たな役割の獲得が目的
- 地域社会への参加を通じたQOLの維持・向上が図られることが目的
ⅴ.リスクマネジメント
- 利用者の身体機能低下、精神的落ち込みにより生活機能が低下する危険性を考慮
- ケアマネは利用者の自立を阻害するリスクを軽減する方法も考える
(4)ニーズオリエンテッド(ニーズ優先主義)
- 利用者の生活ニーズから考えることをニーズオリエンテッドという
- サービスの位置づけは「生活ニーズ」「望む暮らしに関する考え」「現実面の制約」から検討
- サービス優先主義にならないように注意する
- 利用者の意向と環境を明らかにし、総合的な判断でニーズを解決する
第2節 アセスメントにおける情報収集の項目や目的
Ⅰ.アセスメントのために収集する情報
(1)情報収集の目的
- アセスメントは生活全般の解決すべき課題を明らかにすることが大切
- 課題を明らかにし、居宅サービス計画を作成することを目的とする
- 利用者のニーズは複数存在するため、多職種の知見が重要
- 多様な視点の情報から、目標と有効な資源を選択していく
- 利用者が納得し、選択することが必要
(2)課題分析標準項目の規定
- 「基本情報に関する項目」「課題分析(アセスメント)に関する項目」が提示されている
- (平成11年11月12日老企第29号)
- 課題分析標準項目は、課題を客観的に抽出するために設けられたもの
- どのようなアセスメントシートでも、「課題分析標準項目」の内容は必須
Ⅱ.基本情報に関する項目
「基本情報に関する項目」は9つの項目名から構成される
基本情報シートは「フェイスシート」と呼ばれることもある
(1)基本情報(受付、利用者等基本情報)
ⅰ.居宅サービス計画作成についての利用者受付情報
- 受付年月日、曜日、受付時間の記載
- 受付経路(電話、来訪、紹介)の記載
- 受付した者の氏名と所属を記載
ⅱ.利用者の基本情報
- 利用者の氏名、性別、生年月日、住所、電話番号を記載
- 利用者が入院中や入居中の場合はその連絡先も記載
ⅲ.利用者以外の家族の基本情報
- 家族状況(両親、配偶者、子供、兄弟、甥、姪の有無)の記載
- 家族の同居、別居、住所、就労の有無、家族関係も記載
- 家族構成はジェノグラムによって明確に書き表すことが普通
- ジェノグラムは、エコマップを作成するうえで基本となる情報
(2)生活状況
ⅰ.生活歴
- 生活歴、学歴、職歴、結婚、出産、子育てなどの情報を収集
- 収集した情報からどのような生活を送ってきたのか記載
- 個人の価値観の情報も重要
ⅱ.生活状況
利用者の生活の様子を具体的に記載
ⅲ.利用者の被保険者情報
- 介護保険被保険者証
- 介護負担割合証
- 医療保険証
- 年金の種別
- 生活保護
- 身体障害者手帳
上記を確認する。また、収入や家族の支援、支援できる家族の情報を確認する。
ⅳ.現在利用しているサービスの状況
- 介護保険サービスを利用しているのであれば記載する
- 介護保険サービスでないものを利用していても記載する
ⅵ.障害高齢者の日常生活自立度
- 利用者の主治医の意見書や認定情報から転記する
- ケアマネが判定して書くものではない
ⅶ.主訴
- 利用者・家族の要望を記載
- 記載時は、発言者を分けて、できるだけ発現した通りの内容で記載する
ⅷ.認定情報
- 要介護状態区分
- 介護認定審査会の意見
- 認定日
- 認定の期間
などを利用者の被保険者証から転記する
ⅸ.課題分析(アセスメント)の理由
- 今回のアセスメントを行った理由を記載
- 「初回ケアプランの作成のため」「ケアプラン変更のため」などと記入する
Ⅲ.課題分析(アセスメント)に関する項目
- 「課題分析(アセスメント)に関する項目」には14の項目がある
- 利用者の生活ニーズは多くの要因が複雑に影響しあっていることを認識する
- 利用者がどの程度の金銭的負担が可能か知ることは重要
(1)健康状態
- 身体的な健康状態を記載する項目
- 健康感は主観的なものであり、利用者が考えている健康状態を把握する
- 主治医意見書によって客観的な情報を把握する
- 利用者の「病状」「医療方針」「生活上の留意点」を確認する
- 医師や看護師、相談員とともにアセスメントを行う
- 末期状態の利用者の場合は医師の臨床判断告知の状況や理由を確認する必要がある
ⅰ.既往歴・主傷病
- 利用者のADLに関係している疾患を確認する
- 治療や観察を要する疾患を確認する
- 医療面は必ず主治医等に確認する
ⅱ.症状
- 疾病や傷害、ケガなどによってどんな症状があるか記載
- 利用者・家族が表現する内容を記載
ⅲ.痛み
- 痛みの部位や程度、経緯、頻度などを記載
- 痛みによる活動制限を記載
- 活動制限の解消方法を記載
- 痛みの改善方法を記載
ⅳ.麻痺、拘縮
- 具体的な動作確認をする
- 麻痺や拘縮の影響が生活するうえでの障害となっている部分と程度を確認する
- 利用者の意欲への影響を確認する
ⅴ.主治医等
- かかりつけ医の有無の確認する
- 主治医意見書を書いた医師の病院の情報を確認する
- 主治医を確認する(多数の場合は、信頼している医師など)
- 受診状況を細かく確認する
- 治療上の課題を確認する
- 服薬状況(重複した薬など)を確認する
- 認知症の場合、専門医を受診しているか確認する
- 利用者が特別な医療ケアを受けている場合は医師等からの情報を基にアセスメントする
- 利用者・家族に対して、家族対応が必要な医療ケアや負担感を確認する
- 故障や停電のアクシデントへの対応策も確認する
(2)ADL、(3)IADL、(4)認知、(5)コミュニケーション能力、(6)社会との関わり、(7)排泄、(8)褥瘡と皮膚トラブル、(9)口腔衛生、(10)食事摂取、(11)BPSD、(12)介護力、(13)居住環境、(14)特別な状況
においては、既に本文で箇条書きになっているため割愛
〔参考文献:介護支援専門員実務研修テキスト作成委員会 一般財団法人 長寿社会開発センター 七訂 新カリキュラム対応 介護支援専門員 実務研修テキスト 上巻 p405〜p438〕
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