【超訳】受付及び相談並びに契約 第7章-①〜 

ケアマネオンライン研修

p365〜p384

ケアマネオンライン研修時、「読み込んでください」と言われる実務研修テキストの内容を

箇条書きで超訳します。

要約ではなく、超訳です。全ての文を箇条書きに変更しているため、文章に個人的解釈が含まれ、表現変更部分があります。

第1節 インテークに関する基本的理解

インテークとは、相談者がどのような相談内容を抱えていて、その主訴の背景にある問題は何かということを明らかにするためにインテーカー(相談を担当する者)が積極的、能動的に働きかけることを目的とした初対面の面接。

(1)信頼関係の構築

  • 専門職である前に人として信頼されること
  • 利用者・家族に相談したいという気持ちを持ってもらうこと

(2)利用者の住まいの確認と主訴の傾聴

  • 利用者の暮らしを理解しようとすること
  • 利用者の主訴を傾聴すること
  • 利用者が自分のペースで話せるよう配慮すること

(3)問題解決の主体を利用者におくこと

  • ケアマネが主体となってサービス提供しないこと
  • 課題を解決するのは利用者・家族であると説明し、同意を得ること
  • 利用者がサービスを主体的に活用するということを理解してもらうこと

(4)利用者の課題の明確化

  • 介護のみでなく、総合的な観点から課題を明確にしていく必要があると理解してもらう
  • 現時点での問題、将来的に考えられる問題を整理し、明確にする
  • 現時点での課題、将来的に考えられる課題を整理し、明確にする

(5)アセスメントのスタート

  • 収集する情報を分析しながら話を聞く
  • 十分な情報が収集できていない時点で、断定的な結論に結びつけない
  • 限定的な情報を提供することを控える
  • ケアプランを作成する上での材料を集める

(6)相談援助の関係づくり

  • 利用者・家族が気兼ねなく意見や要望をケアマネに言える関係が大切
  • ケアマネが、利用者の抱える問題を解決する存在であることを理解してもらう
  • 望む暮らしを実現するうえで必要な相談・援助を求められる存在がケアマネと理解してもらう

第2節 受付及び相談と面接の場面における援助の留意点

Ⅰ.受付の場面における援助の留意点

(1)利用者・家族への配慮

  • 利用者・家族は自分では解決できない課題を抱えているという不安を抱えている
  • 専門職への相談という初めての体験にも不安を感じている
  • ケアマネはその不安を軽減し、「相談して良かった」と思われる対応を心がける

(2)相談者の違いへの配慮

  • 誰が相談してくるかによって配慮すべき事柄が異なる
  • 誰が来訪してくるかによって配慮すべき事柄が異なる

(3)相談の手段の違いへの配慮

電話相談の場合

  1. 会話のスピードや声など、相手の波長に合わせる
  2. 分かりにくい専門用語は使用しない
  3. 理解度を確認しながら進める
  4. 電話相手の続柄を確認する

来所相談の場合

  1. 不安に感じさせないようスムーズに対応する
  2. 来所者の続柄を確認する
  3. 本人でなく家族の場合、本人の来所相談に関する同意はあるか確認する
  4. 来所相談を選んだ理由を確認する
  5. 本人不在の状況で勝手な意思決定は行わないように留意する

(5)情報収集の際の配慮

相談を受け付ける時には、利用を望んでいる人が介護保険の対象者になるかを判断することになる。

ⅰ.対象者情報収集

  • 氏名
  • 年齢
  • 性別
  • 住所
  • 連絡先
  • 要介護認定申請の有無
  • 要介護状態区分
  • 介護保険利用に関する同意の有無

ⅱ.相談者情報収集

  • 氏名
  • 対象者との続柄
  • 連絡先
  • 連絡・相談するにあたっての配慮の有無(時間帯、優先連絡先など)

(6)介護保険制度によるケアマネジメントの必要性の判断

  • 介護保険制度によるケアマネジメントの対象になり得るか判断する
  • ケアマネジメントの必要があるか判断する
  • 要介護認定申請の有無、介護保険サービスを利用する意向を知る

(7)ケアマネの所属する事業所で対応可能かの判断

  • 要介護状態区分1〜5であれば、居宅介護支援の対象になることを伝える
  • 指定居宅介護支援事業所を利用者本人が選択できることを伝える
  • 地域の複数の居宅介護支援事業所について情報提供する
  • 要介護認定申請が未提出の場合には、認定申請に関する情報提供を行う
  • 要支援や介護予防・日常生活支援総合事業の利用希望がある場合は、対象者の住所地管轄の地域包括支援センターを紹介する
  • 相談者の同意を得た上で、ケアマネからも地域包括支援センターに連絡を入れておく

(8)秘密の保持

  • ケアマネは、自らに秘密保持の義務があることを相談者に伝える
  • そのことにより、情報開示・相談の質が高めることができる

Ⅱ.面接相談の場面における援助の留意点

(1)初回面接面談に向けて

ⅰ.受付から初回面接相談までは迅速に対応する

  • 利用者になり得ると判断した場合、初回相談の日時をセッティングする
  • 可能な限り早めに訪問し、必要な支援の程度を判断する

ⅱ.必要な情報と参加者を整理する

  • 受付で得た情報は、受付表などに記入する
  • 引き出すべき情報は何かを整理する
  • 同席してもらうべき家族や協力者は誰かを整理する
  • 同席を依頼する家族には、移動手段や健康状態、仕事の都合などに配慮する
  • 家族の関係性について配慮する

ⅲ.訪問にあたって必要な配慮を確認する

  • 利用者・家族へ配慮することを確認する
  • ケアマネが配慮していることを示す

ⅳ.相談者への依頼事項を伝える

  • 初回面接時に準備しておいて欲しい書類をあらかじめ伝える
  • 整理しておいて欲しい情報はあらかじめ伝える
  • あらかじめ伝えることで不快感を与えないようにする

(2)面接の位置どり

  • 心理学的な面から配慮をする
  • 身体機能面から配慮をする

(3)人間関係の把握

ⅰ.広範な関係性の理解

  • 利用者を取り巻く人間関係を把握する
  • 関わりの密度や頻度、動機などを確認する

ⅱ.時間軸での把握

  • 真の主訴を把握する
  • 家族関係に配慮する
  • 人間関係の変化を予測する
  • 必要な介護サービスを分析する

ⅲ.権利擁護

  • 悪い影響を与える関係性に配慮する
  • 利用者の権利擁護に努める

ⅳ.意見のすり合わせ

  • 利用者と家族、それぞれの主訴や意向を確認する
  • 優先順位をつけ、提案し同意を得る

ⅴ.ニーズの把握

  • ケアマネは専門的知見から利用者の気づきを促す
  • ケアマネは収集した情報を分析し、言語化する
  • 収集+分析⇨言語化⇨同意⇨ニーズ のプロセスを繰り返す

(6)その人の強さ(ストレングス)に着目する

  • 利用者のもつ知恵や方法を活かす
  • ケアマネは利用者のもつ強みを共に確認する
  • 利用者の暮らしに対する意欲を高める動機づけをする

(7)課題解決のイメージを共有し、調整する

  • 利用者・家族の生活イメージを確認する
  • 介護保険サービスで解決できる範囲についてすり合わせる

(8)今後の支援に対する提案

  • 「情報収集」「分析」「言語化」「同意」によってニーズ把握と提案をする事になる
  • ケアマネがある程度の支援の方向性を示し、サービス担当者会議の流れを作るのが有効

(9)面接の最終段階での役割

  • ケアマネが初回面接相談を終了する際には、内容を要約して利用者・家族に確認する
  • 面接に参加した全員の認識を同じものにして共有を図る
  • 今後の大まかなスケジュールを示す
  • 思いは気兼ねなくケアマネに相談するよう伝える
  • 不安感の解消に努める

第3節 利用者・家族との信頼関係構築の重要性

Ⅰ.電話相談による受付

(1)ケアマネの役割の説明

  • まずは自ら自己紹介をする
  • 会話の早い段階でケアマネの役割を説明する
  • 相手に安心感を与える

(2)ねぎらい

  • 相談相手の相談に至った背景を想像する
  • ねぎらうことによって不安を軽減し、安心感と信頼を得る

Ⅱ.相談者の主訴の把握

(1)受付での主訴の把握

相談者の真の主訴を把握するよう努める

  1. 相談者が現状認識と言語化ができていない可能性を配慮
  2. 相談者が介護保険サービスの制限を知らない可能性を配慮
  3. 情報の開示をためらう可能性を配慮
  4. 相談者が本人ではない場合、本人の主訴との乖離を配慮
  5. 積極的に相談しようとしていない可能性を配慮

(2)言葉の背景の把握

主訴の背景の可能性、あらゆることを想定する

Ⅲ.初期面接相談

(1)訪問の目的の説明

  • 改めて自己紹介し、ケアマネの役割と目的を明確に説明する
  • 口頭だけでなく、名刺やパンフレットなどを活用する
  • 家族のパワーバランスに配慮する

(2)初回訪問時における主訴の傾聴

利用者本人から直接意向を確認する

(3)家族の意向の確認

  • 家族の意向を丁寧に聞き取り、信頼関係を構築する
  • 家族間で意向が異なる場合には面接の中ですり合わせをしていくことが必要

重要点のまとめ

  1. 人として信頼されるように努めること
  2. 相手を理解しようとすること
  3. ケアマネ本位でなく利用者本位であること
  4. ケアマネは援助者であり、問題解決は利用者本人が行うことを理解してもらうこと
  5. 現時点と将来的な課題を模索すること
  6. ケアプランの断定は慎重に行うこと
  7. 相手を安心されるように関わること
  8. 相手と相手の家族に配慮すること
  9. 分かりやすくスムーズな対応をすること
  10. 適切な情報収集をすること
  11. ケアマネジメントの必要性を判断すること
  12. 秘密保持を遵守するとともに、相手にそのことを伝えること
  13. 適切な連携をすること
  14. 説明と同意を意識すること
  15. 適切に情報共有すること

〔参考文献:介護支援専門員実務研修テキスト作成委員会 一般財団法人 長寿社会開発センター 七訂 新カリキュラム対応 介護支援専門員 実務研修テキスト 上巻 p365〜p384〕

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