介護職におけるシフトの現実
介護職は命を支える貴重な仕事ですが、その裏ではシフトに縛られる厳しい現実があります…。
ここでは、介護職のシフト制は実際にどのような内容なのか?また、それが職員の生活にどのような影響を与えているのかを掘り下げます。
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シフト制の基本と介護職の特徴
介護職は、多くの施設やサービスでシフト制が採用されています。利用者のサポートが24時間必要な場所では、どうしてもシフト制になります。
介護職のシフトを「日内シフト」と「週のシフト」と「月のシフト」の3つの要素に分けて解説します。
日内シフト
日内シフトは、ここでは「1日の中での変動勤務」のことを指すとします。
介護職の「日内シフト」については以下のパターンがあります。
- 24時間の交替勤務
- 日中のみの時間差勤務
- 勤務時間固定
以下にさらに詳しく解説します。
24時の交替勤務
24時間の交替勤務は、その名の通り、1日24時間の中で介護員が入れ替わり立ち替わりで勤務をする体制です。
たとえば…
- 夜勤:午前0時から勤務
- 日勤:午前9時から勤務
- 準夜勤:午後3時から勤務
など、さまざまなパターンの勤務形態が存在し、交替勤務がある体制です。さらに細かく、「遅番は午前11時から勤務」など、決まっている施設もあるでしょう。
どのような施設がこのような体制なのかと言いますと、「24時間体制で利用者を預かっている施設」になります。
たとえば…
- 介護老人福祉施設(特養)
- 短期入所介護(ショートステイ)
- 小規模多機能施設(小多機)
などが挙げられるでしょう。場所によっては、夜勤を派遣などにお願いするケースもあり、必ずしも夜勤のシフトが入るとは限りませんが、24時間体制の施設では、ほとんどのケースで職員も夜勤に入ります。
日中のみの時間差勤務
たとえば、デイサービスの提供時間が9時間を超えている場合。具体的には、早朝や夜間も利用できるようにしているケースは、交替勤務があります。
また、遠方の送迎によって送迎時間が長くかかる事業所の場合も早朝や夕方の勤務時間の確保が必要なため、交替勤務のある場合があるでしょう。
たとえば、以下のような勤務形態があります。
- 早番:午前7時から勤務
- 日勤:午前8時半から勤務
- 遅番:午前10時から勤務
勤務をズラすことによって、朝や夕方の送迎をしたり、デイサービス延長時間に対応したりする場合があるでしょう。
勤務時間固定
地域密着型で、送迎に時間がかからず、さらに提供時間区分も短めで対応している地域密着型デイサービスなど。
交替勤務をせずともサービス提供できる場合には勤務時間固定のこともあります。
もしくは、介護士と言えども相談員として働くケースなど、実務にあたらない職種は勤務時間固定になりやすいです。
(勤務時間固定を謳っているけれど、常に残業ありきで運営しているところもあり、そこは働くのが大変です…。)
週のシフト
働く場所によって「どの日が休めるか?」はだいぶ変わります。
たとえば、24時間体制で利用者を預かっている特養などは、ほとんど土日も運営していますので、土日も出勤するシフトになります。
しかし、日曜日は運営していないデイサービスの場合、日曜日は固定休になります。
もちろん、会社の規定によって「完全週休2日」や「週休2日」などの違いもあり、それも影響しますが、勤め先のサービス形態によっても週のシフトは大きく変わるのが実情です。
月のシフト
ひと月にどれくらい休めるかについては、勤め先の規定によります。「完全週休2日」であれば、おおよそひと月の休みは8日になります。
「週休2日」であれば、ひと月の休みは、おおよそ5〜8日くらいになるでしょう。
さらには、土日と祝日の分の休みをカウントするケースもあるので、規定によってだいぶ休める日数が変わってきます。
シフトがきつい!それは何故?
上記の章で解説したように、勤め先によってシフトは大きく変わります。
おそらく、最もきついシフトは24時間体制の事業所であり、固定休みの日もなく、ひと月の休みが少ない事業所で働いているケースだと想像できます。
逆に言えば、日勤帯業務のみで、固定休みの日があり、土日と祝日分の休みがある事業所の場合、そんなにきついと感じることなく働けているかもしれません。
働いている場所によって、シフトのきつさは大きく変わるので注意です。
職場を変えて働きやすい環境にするよりは、自ら環境を変えてしまった方がメンタル的に良いかもしれません。
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シフトがもたらす体への影響
夜勤や交替制勤務が体に及ぼす影響に関して、公的な研究結果を基に解説します。
夜勤や交替制勤務は、体内時計の乱れや睡眠の質と量の低下、体重増加などの問題を引き起こす可能性があります。
これらの変化が長期にわたると、脳・心臓疾患、糖尿病、高血圧症、乳がん、うつ病などの病気や、職場でのケガや事故のリスクが高まることが示されています
参考 :[oai_citation:1,夜勤・交替制勤務 | 過労死等防止調査研究センター(RECORDs)](https://records.johas.go.jp/article/21)
特に看護職員の夜勤に関する研究では、1カ月の夜勤時間が72時間を超えると情動ストレスと起床時の疲労感が有意に高くなることが確認されました。さらに、勤務間インターバルの確保が不十分な場合、疲労回復がうまく行わない可能性があり、これは夜勤後の睡眠取得が昼間になるため、必ずしも疲労回復に適した睡眠が得られないことを示唆しています
参考: [oai_citation:2,看護職員の夜勤負担に係る調査研究 | 看護職の皆さまへ | 公益社団法人日本看護協会](https://www.nurse.or.jp/nursing/shuroanzen/yakinkotai/chosa/research2017.html)。
これらの研究結果を受け、夜勤・交替制勤務の健康リスクに対処するためには、適切な勤務間インターバルの確保、夜勤中の仮眠の導入、教育研修の実施などが推奨されています。個人レベルでは、良好な睡眠を取り、疲労回復を図るために、夜勤前の仮眠を含む、自身の夜勤・交替制スケジュールに適した睡眠のタイミングや長さを調整することが求められます。
参考: [oai_citation:3,夜勤・交替制勤務 | 過労死等防止調査研究センター(RECORDs)](https://records.johas.go.jp/article/21)。
このように、夜勤・交替制勤務は多くの職種で避けられないものですが、適切な対策を講じることで、健康リスクを軽減し、安全で健康的な職場環境を維持することが可能です。
chatGPT4
ということで、シフトがきつい介護業務の場合、身体的負荷もかかるので注意です…。ただ、個人的な対策もできないわけではないので、許容できるのであれば良いかもしれません。
夜勤手当が支給される場合がほとんどですから、きついシフトほど稼げる可能性は上がります。
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シフト管理と自由時間の確保について(シフト管理者との関係性こみ…)
職場によっては、希望休を取りやすい環境があります。事前に予定を確認しておき、早めに希望休を出すことで、参加したい事柄イベントなどに合わせて休みを取ることができます。
事業所によっては「ひと月に〜日まで希望休が取れます」と決められているところもあります。
ただし、上司との関係性が影響することがあります…。
上司とのコミュニケーションが重要で、シフト管理の体制は上司によって変わるため(上司の人の好き嫌いが影響してしまうケースも…)、良い関係性を保つことが大切です。
なるべく早めに予定を伝えることで、シフト調整の際に考慮してもらえる可能性が高まります。
有給が取れる職場であれば、それも活かせると良いですね。有給は労働者の権利ですから、理由なく本当は休めるのです。
有給休暇を取得する際にその理由を明らかにすることを求める会社も多いようです。
しかし、法律上、労働者が会社に有給休暇の申請理由を伝える義務はありません。
有給休暇は、労働者に与えられた権利ですので、理由の内容を問わず労働者からの有給取得申請があった場合には、使用者はそれを認めなければならないのが原則です。
理由を提出しなければ有給休暇を認めないという制度は、労働基準法に照らして違法となります。なお、使用者に対しての罰則もあり、「6か月以下の懲役または30万円以下の罰金刑」となっています。
https://www.vbest.jp/roudoumondai/columns/6088/
とは言っても、人間関係は働く上で最も大切になるものですから、無理を押し通すと、働きにくくなってしまうので注意です。
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ストレス管理としての「休み」の重要性
介護職は精神的、肉体的に負担が大きい職種です。そんな中で、たとえば休日に趣味やライブへの参加することは、ストレスを効果的に管理し、リフレッシュするための重要な手段となります。
音楽を聴いたり、ライブに参加したりすることで、一時的に仕事のことを忘れ、自分自身をリセットすることができます。これは、長期的なストレスが蓄積するのを防ぐだけでなく、仕事のモチベーション維持にも繋がります。
実際、ストレスが溜まり続けると、仕事の質が低下したり、健康に悪影響を及ぼしたりすることがあります。
そのため、趣味を通じて適切にストレスを管理することは、仕事を続けていく上で非常に重要です。介護職員であっても、自分の好きなことを見つけ、それを楽しむことで、心の健康を保ちながら仕事に取り組むことができるのです。
精神的な健康が損なわれてしまうと、本当に辛いので、ストレス管理がちゃんとできない職場環境なら、気をつけてください。
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介護職の悩みと解決策: シフトのジレンマと休日の大切さ
介護職員はシフトの厳しさに直面しつつも、休日の趣味などを通じて心の健康を保ちやすくなります。
シフト制の現実に対処するためには、希望休を上手に利用し、上司との良好なコミュニケーションを保つことが重要です。
趣味やイベントなどへの参加は、ストレスを軽減し、仕事のモチベーションを維持するために不可欠。
介護職員も個人の時間を大切にし、職場での課題に柔軟に対応しながら、プライベートな喜びを見つけられる働き方ができると良いですね。
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