🤔「これ、ヒヤリハットに書くべき?書くとしたらどう書く?」
介護現場でのルールが明確でなく、悩む方も多いのではないでしょうか。
その悩みを解決する考え方をまとめています。
ヒヤリハットの報告書を書くか?書かないか?の判断の仕方
判断の仕方の結論として
🤔「これヒヤリハット書かないといけないかな?」
と思った時点で書くべきです!
何故なら、書くべきか悩んだ時点で何かしらの問題が発生しているからです。
😕「問題はあったかもしれないけど、利用者さんには危害が全くないよ。」
という時もあるかと思います。
しかし、それでも
ヒヤリハット報告書
という書面であれば書くべき
という結論になります。
それは、ヒヤリハットというものは
インシデントのことを指している言葉だからです。
ヒヤリハットとはインシデントのこと
「出典:ヒヤリハット図とケーシーの女性 ふわぷか illustAC」https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=1282879&word=ヒヤリハット_図とケーシーの女性&searchId=1670554496
ヒヤリハットとは、インシデントのことです。
🙋♂️「カタカナが並んで分かりにくいです!」
私もそう思います。
とりあえず
ヒヤリハット=インシデント
と理解しておくことが大切です。
分かりやすく、それぞれの言葉の解説をしていきます。
ヒヤリハットとは 重大な事故には至らないものの、事故になってもおかしくない 事故の一歩手前の事例の認知をいう。 文字通り、「突発的な事象やミスにヒヤリとしたり、ハッとしたりするもの」である。 「参考:ウィキペディア(Wikipedia)」
これで
🤔「これヒヤリハット書かないといけないかな?」
と思った時点で書かなきゃいけない理由が分かるかと思います!
書かないといけないか、考えている時点で
「ハッとするような認知」
をしていると考えて良いのではないでしょうか。
何も問題なく仕事が進んでいる状態であれば
書くか?書かないか?で悩まずに仕事を進めているはずです。
細かいインシデント(ヒヤリハット)の考え方
インシデントにはレベル分類があります。
インシデント判定フローチャート レベル0:間違ったことが発生したが、利用者には実施されなかった。 レベル1:間違ったことを実施したが、利用者に変化は生じなかった。またはその場の対処ですみ、今後に影響を及ぼさないと考えられた。 レベル2:間違ったことを実施した。生命に異常はないが、今後経過観察を要し、検査の必要性が出た。緊急の治療は必要なかった。 レベル3a:間違ったことを実施した。生命に異常はないが、簡単な処置や治療を必要とした。(消毒、湿布、皮膚の縫合、鎮痛剤の投与など) 「参考:独立行政法人 地域医療機能推進機構 医療安全管理指針」
ヒヤリハットを書くべきか悩んでいる段階は
レベル0
になります。
利用者には実施していなくても、しそうになってしまったらインシデントレベル0です。
例えば
- 食事の配膳を間違えたけど、利用者が食べる前に職員が気づいた。
- シャントのある腕の方で利用者の血圧を測りそうになったけど、図る前に職員が気づいた。
- 歩行禁止の指示が出ている利用者を歩行支援しそうになったけど、その前に職員が気づいた。
これが、レベル0です。
😅「そしたら、書くこと多過ぎじゃない?」
その通りです!それで良いのです。
ヒヤリハットは
ハインリッヒの法則という労働災害における経験則の一つの考え方です。
ハインリッヒの法則って何?
「出典:ヒヤリハット図とケーシーの女性 ふわぷか illustAC」
ハインリッヒの法則とは 1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常(ヒヤリハット)が存在するというもの。 「参考:ウィキペディア(Wikipedia)」
重大事故に至る前に、ヒヤリハットを把握&改善して、未然に事故を防ぎましょう!
という考え方です。
なので、さっきのインシデントの例から考えてみると
- 食事の配膳を間違えたけど、利用者が食べる前に職員が気づいた。
- シャントのある腕の方で利用者の血圧を測りそうになったけど、図る前に職員が気づいた。
- 歩行禁止の指示が出ている利用者を歩行支援しそうになったけど、その前に職員が気づいた。
このヒヤリハットを把握できたとして、その改善を考えることが大切です!
ヒヤリハットの問題点の考え方
インシデント例の問題点を考えてみます
- 利用者と配膳すべき食事の確認不足
- 利用者の情報の把握不足
- 利用者の情報の把握不足
今回は、例1だけ考えてみます。
予想できることとしては
- 利用者の食形態を職員が理解できていなかったか?
- 職員の一部だけが理解できていなかったか?それとも全体か?
- 新人の職員だけが理解できていなかったか?
- 新人の職員であれば、他の職員に聞くことはできなかったか?
- 他の職員に聞きにくい環境だったか?
- 職員が理解していても、確認が不足していたか?
多分、他にもあるでしょうが、ザッとでもこれだけ考えられます。
ヒヤリハットの改善点の考え方
改善点を出すときの注意点は
明確に行動できることを挙げる
ことです。
「〜に注意します。」
これはNGです!
何故なら
行動が変わらないから
です。
具体的に考えてみましょう!
- 利用者の食形態を職員が理解できていなかったか?
- 職員の一部だけが理解できていなかったか?それとも全体か?
- 新人の職員だけが理解できていなかったか?
- 新人の職員であれば、他の職員に聞くことはできなかったか?
- 他の職員に聞きにくい環境だったか?
- 職員が理解していても、確認が不足していたか?
↑に対する改善案の例
- 利用者の食形態を即把握できるようなプレートを用意するなど
- 職員間の情報共有方法を見直す。(新利用者の食形態を申し送り事項に含めるなど)
- 新人の仕事の範囲の調整(リスクの高い利用者の場合はプリセプター同行など)
- 新人が聞きやすい環境の整備(人員配置変更など)
- 職員教育や人員配置変更など
- 確認方法の見直し(確実に名前を声に出す、ダブルチェックをするなど)
このように
実際に変更すること
が重要です。
ちなみに「声に出して読む」でも
行動が変わるから良いのです。「注意する」というのは、行動は変わりません。
(というより、元々注意していてミスをしたはずです。)
まとめ
- 🤔「これヒヤリハット書かないといけないかな?」と思ったら書くべき!
- ヒヤリハット=インシデント
- 利用者には実施していなくても、しそうになってしまったらインシデントレベル0
- 重大事故に至る前に、ヒヤリハットを把握&改善して、未然に事故を防ぎましょう
- 改善案を出すときは、明確に行動できることを挙げる
まとめるとこんな感じです!
そもそも
職場によってはヒヤリハット報告書なのか?事故報告書なのか?
不明確なところも多いと思います。
しかし、知識としてどのように考えるか分かっていると
悩むことが少なくなり、ストレス軽減にもつながるはずです!
そして、できることなら
インデントなのか?アクシデントなのか?を分けて考え
もし、それが不明確な環境であれば報告書も別にしていく方が良いでしょう。
「アイキャッチ画像引用元:いらすとや」
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